UFOという語は、Unidentified Flying Objects(未確認飛行物体)の頭文字を取ったものである。初めは飛行している未確認物体を目撃した事から、飛行物体と命名されたが、その後似たような形状を持った静止物体あるいは水中での物体が目撃される事によって、それらもまとめてUFOと呼ばれるようになった。
 そして「未確認」の意味するところは、広義では目撃者に取って正体不明のものをいい、狭義では専門家が検証した後でも、既存の現象としてはうまく説明できないものをいう。下図で言えば、未解明や情報不足に分類されているものを指す。
  
 しかし、現代においてUFOという語の指し示す範囲は急速に広範囲のものとなっている。つまり、UFOというものに対する関心が深まると同時に、UFOに関連があるかも知れないという事項が、非常に多岐に渡って存在している事が解って来たのである。
 しかしながらUFOに関する事項に関して、いまだ何一つとして確定された説明というものはない。つまり、何も解っていないのである。その様な範囲すら限定されていないものを研究しようとする事には、非常に困難な事ではある。
 そこで、UFOそのものとそれに関連しているかも知れないという程度の曖昧な事項も全て含めたものを一括して、UFO現象と呼ぶ。
 さらにUFO現象というものに関心を持ち、研究する事をUFO学と呼ぶ事にする。しかしあくまで、未確定現象へのアプローチの一つとしての便宜的な名称ではある。
 従ってそれは当然、アカデミックな大系が形成されているわけでもなく、どの学問に近いのかと云う事すら未確定である。物理科学的にとらえる事も、社会科学的にも、心理学的にもまた心霊学的にも、いずれにしても仮説を列挙するという事すらまだ確定されてはいない。
 
 そこで、一般的な原因が解明されていない、あるいは確実な再現性がない、という二点のいずれかに該当する現象を未確定現象と呼ぶ事にする。その様な現象は、存在するのは起こってしまった現象あるいはそれを予想させる痕跡だけである。
 それらの現象の一部に対してある方法論ないしは仮説を立ててアプローチしているのが次に示すものである。
 一般にオカルトと呼ばれている隠秘学は、基本的には起こった現象に依存する学問ではない。しかし、科学という方法論も隠秘学の一部と言えるように、UFOという未確定現象に対するアプローチというものも隠秘学的方法論に含まれていると考えられる。
  
  分類 対象とする現象 説明範囲
未確定現象 超心理学 超能力 心霊現象、UFO現象
心霊学 心霊現象 超能力、UFO現象
UFO学 UFO現象 心霊現象、未知動物学
超古代学 有史以前の地球文明 UFO現象
奇現象学 聖痕現象、発火現象、宗教的奇跡、予言、UMA、ポルター・ガイスト 一般奇現象
宇宙考古学 地球人以外の宇宙生命体の地球関与 UFO現象