UFO現象と他の超常的な現象には接点があると仮定して、その関係をモデル化して考えてみたい。まず人間が通常の生活を行っている、認識可能な物理的次元の他の世界が存在すると仮定する。そうすると、一つは心霊現象と呼ばれる現象を引き起こす次元世界が考えられる。また同様にUFO現象を発生させている次元世界も設定可能である。
 人間が他の世界の事象を認識出来るのは、それらの次元世界が人間の次元世界と接している部分が存在するからであろう。従ってその関係は次のような図で想定できる。
a : 外的現実として目撃あるいは接触されるUFO現象。
b : 内的現実として認識されるUFO現象。心霊現象として認識される場合も有り得る。
c : 心霊現象として認識される現象。
d : 超心理学的現象として認識される現象。c,dの差異は捉え方による。
e : 高級霊、宗教者などが接触・交流しているとされる領域。
  
 一般に超常現象と呼ばれるような現象は上図でのa,b,c,dの領域であると考えられる。その様な領域が存在するのは、人間が完全に物理的次元だけの存在ではなく、霊的・超心理学的な次元(図の白線より上の部分)の能力を持っていると云う事でもある。個人レベルに置き換えれば、能力の方向性つまり上図に於ける人間界の領域がより上に広がっているか、あるいは横に広がっているかで、心霊現象に敏感な人間やUFO現象に敏感な人間などの特質が生じると考えられる。

 写真に撮られたり、痕跡を残したようなUFO現象事例はaの範疇に属するものであろう。アンドレアソン事例などの場合は、UFO搭乗員の出現に関しては複数の目撃者が存在しているが、アブダクション自体は当事者個人の内的現実である。従って、aの領域で受けた契機によって前述の出産外傷説的な現実が形成されたか、あるいはa,b両方にまたがる部分での現実の現象であったと考えられる。

 またcないしbの領域を通じて得られる心霊界の情報では、過去に死んだ人物が霊界での修行を積みUFOに乗っていると云ったことも伝えられる。荒唐無稽な話のようでもあるが、図で示したように、それぞれの世界が重なり合う部分を持っていると考えれば有り得ない事ではなさそうである。